健将グループお役立ち文庫

うつ病に関する情報 1     溝口 徹著 青春新書出版社 

「うつ」は食べ物が原因だった!要約 1

精神のトラブルは脳内に存在する物質のバランスが乱れたことによって生じる。原因として日々のストレスや食事の乱れなども上げられる。ストレスが多い現代社会では脳で多くの栄養素が消費される。消費される栄養素が十分に供給されない状況の人が増えている。

第一章(うつ)の95%は脳の栄養不足

よく眠れない睡眠障害は【うつ】の典型的な症状だ、早期覚醒,多夢というのも症状の一つである。心の症状としては憂鬱な気分になる、気分が滅入る、ひどく落ち込むといったもの。喜怒哀楽の感情の起伏も乏しくなる.自己卑小感、自責感、不安感、焦燥感が募る。思考にも異変が起こり頭の回転が鈍くなり、決断や判断が必要なときでも決断や判断が出来ない。

身体症状は疲労、頭痛、倦怠感、頭が重い、めまい、吐き気、口の渇き、便秘、下痢などが典型的なものである。【うつ】の治療でも対症療法が行われているが、私は原因を栄養素の不足欠乏に求め、必要な栄養素を補っていく治療【栄養療法】でうつ病から完全に復活させた。

栄養素であるナイアシンを中心とした治療が統合失調症に確かな効果を上げる。栄養療法はセロトニンの材料になる栄養素、アミノ酸や鉄、亜鉛、ビタミンB6等を身に取り入れることによってセロトニンそのものを増すので一般の治療とは逆の現象が起きる。

栄養療法は起きている症状の原因が栄養素の不足欠乏にあるという考え方を基本としている。
ダイエットの方法は多種多様であるが、いずれにしても栄養不足状態は起きる、それがうつと係わっているのは間違いない。

第二章心を作る脳の仕組み

感情や感覚の伝達を受け持つのは興奮系の神経細胞(ノルアドレナリン、ドーパミン、アセチルコリン、グルタミン酸など)抑制系の神経細胞(GABA)調整系の神経細胞(セロトニン)であり、この3っの神経細胞のバランスによって心は様々な状態になり、感情も湧き上がってくるのである。

送られたアミノ酸はL-グルタミン、L-フェニルアラニン、L-トリプトファンの形で脳内に入りその後いくつかの反応を経て神経伝達物質に合成される。興奮系のグルタミン酸から抑制系のGABAが合成される。トリプトファンからの流れにセロトニンがあり、セロトニン不足があればその下にあるメラトニンも不足し睡眠障害をきたすことにもなる。


たんぱく質とビタミンB6 は神経伝達物質の二大重要アイテムである。血液中でアミノ酸として存在し脳内でセロトニンの材料となるトリプトファンは動物性たんぱく質に多く含まれている。動物性たんぱく質を食べなければトリプトファンなどは十分な量を摂取できない。大豆などの植物性たんぱく質に含まれているトリプトファンは少なく必要量をカバーするのはなかなか難しいため、納豆に卵やチーズをくわえるなど食べ方に工夫がいる。有効なのは肉類をしっかり食べることである。